Waring Gillow Bookcase
ワーリング&ギロウ社のトールブックケースです。
ウォールナットの良さを生かした、艶やかな素材感と、窓枠の優しくデザインされた縁どり、
スッキリとした細い格子がとてもシンプルで、飽きのこない透明感のある、素敵なデザインです。
フロントの脚は重量にも耐えれるように4本の猫脚でデザインされています。
向かって左は側面に上下に仕切り板が入り独立仕様、右は幅がダブルの広さで扉は、観音開きできます。
上段ガラスの3枚扉でショウケースとして、下段はパネルの扉で、収納としても利用して頂けます。
上段の棚は可動式で位置は細かく変えることができます。
本、食器等、沢山の収納が可能なハイクォリティーなブックケース兼キャビネットです。
※上段(キャビネット)と下段(収納庫)はセパレートになっています。(上段:約107㎝、下段:約71㎝)
※棚内寸:
上段(左側)W47×D25×H97㎝、(右側)W97.5×D25×H97㎝ ⇒棚間は4㎝ピッチで調整可能
下段(左側)W49×D29×H37.5㎝、(右側)W100×D29×H37.5㎝ ⇒棚板は取り外し可能(棚板設置の場合、上17.5㎝/下18㎝)
****** 取付パーツ ******
扉バーツ、鍵、エスカッチョン、ツマミ
エスカッチョンAと鍵のコンビネーション
下段のドロップハンドル
****** メンテナンス前 ******
扉に鍵(キーボックス)が嵌め込まれています。
左側のキーボックスが欠落しています。 サイズが合うスペアのキーボックスがなければ 鍵を差し込めるよう加工した木のパーツで穴を埋めます。
***** 2021.06 メンテナンス状況のご報告 *****
まず、下段からメンテナンスを始めます。
はじめに扉を全て外します。
扉を外した状態。
更にビスを外し本体(収納部分)と土台(脚フレーム)を解体します。
【土台 フレーム部分のビス穴の亀裂や欠け】
脚周りのフレームと収納庫を接合するビス部分に亀裂が見けられました。(赤丸部分)
赤丸部分のアップ画像。
フレームの端ギリギリにビスを打ち込んでいたため、欠けたりヒビが入っています
赤丸部分のアップ画像。
フレームの際にビスを打ち込んでいたため、欠けたりヒビが入っています。
赤丸部分のアップ画像。
フレームの端ギリギリにビスを打ち込んでいたため、欠けたりヒビが入っています
↓修復後
欠けている部分は補い、ビスを入れても強度を保てるよう、木のパーツで幅を広げました。
欠けている部分は補い、ビスを入れても強度を保てるよう、木のパーツで幅を広げました。
【土台 角の隙間】
左手前の角に隙が見受けられました。
↓修復後
隙部分にスライスした木を埋め込み、固定しています。
【土台 左後ろ脚の亀裂】
裏側に亀裂がはいっていました。
↓修復後
接着剤を注射器で奥まで流し込み、その後圧着して固定しています。接着剤を内部まで流し込むことで乾燥も防ぎます。
【土台 脚の欠け】
右前脚に欠けが見受けられました。
↓修復
圧着したパーツの形が整いました。
↓修復後
周りの色に合わせて着色します。
【下段キャビネット内の色あせ】
退色している部分には刷毛で浸透系の着色料を塗布して、色あせが目立たないようにしています。上段も同じように色あせ部分の調整をしています。
(ペンキのような塗料で上塗りはしていません。)
↓修復後
着色後、土台と本体をビス留めします。
【下段扉の調整】
取手を全て外してから、調整及び磨き直しをしていきます。
↓修復
非常に目の細かいスチールウールにメンテナンスオイルを含ませながら優しく磨き、汚れやざらつきを除去していきます。
扉が本体にあたって、開閉時にこすれるような引っ掛かりがありました。
(マスキングテープ部分)
当たっている部分をカンナで少しづつ削り、調整していきます。
↓修復後
扉を取り付け、下段部分が完成しました。
【上段 扉】
マグネットキャッチ取付け(右側)
緑で囲っている部分に退色が見受けられてますが、後ほど補色しております。
マグネットキャッチ取付け(左側)
左扉の抜けてしまっているキーボックスに合うようパーツを作成します。
このような形でキーボックス跡を埋めます。
作ったパーツを埋めました。
↓修復後
パーツが目立たないよう周りに合わせて着色しています。
【パーツ取付】
右側扉パーツ取付
左側扉パーツ取付
全体
【左上トップレール】
削れや色剥げが少し見受けられました。
↓修復後
全体的に滑らかにして着色しています。
完成です。